SaaSだと。

SalesForceセミナー聞いてきた。

やっぱ、対象が利用者企業向けだったこともあって内容的には薄く広くという感じだった。
参加者のノリが悪くて困っている感じ。セミナーは前半のSalesForceの紹介と後半のAppExchangeの紹介に分かれていた。

前半はSalesForceのアプリケーションの紹介(SFACRMASPサービス)は割と普通。
昔Seibelの売込みを一度やったことがあるけど、印象としてはSiebelと使い勝手は変わらない印象。ユーザーとしての使い勝手は。導入費用やランニングコストを比べると多分2桁くらいの差が出るだろう。Seibelならライセンス費用だけで億はくだらない。

デモの中で、「顧客データの管理項目を追加したいときはこうします。」とサクサクっとWeb画面に項目を追加してしまって驚いた。え?!今のはユーザーインターフェースの変更だけだよね。じゃなくて、バックエンドのDBへの項目追加も完了したの?型の定義とか、インデックスとかそういう設計は・・・。と素人ながらに心配になるくらい簡単。そこまでユーザーに自由にさせて、かつ全体としての整合性を保ってきている点は素直に賞賛。例外処理とかエラーハンドリングとかまじめに作ってるんだとしたら、ここまで持って行くのは相当大変だと思う。

ただ、既存システムとのデータ連携(単に一度取り込むだけでなく、その後も毎日連携が必要な場合とか)や、ユーザー情報の取り込み(人事異動時のメンテをどうするか)とか実際に使うにあたって必要となる機能がどの程度使えるものなのか、についてはわからずじまいだった。(※1)後半のAppExchangeの中に、そういうキーワードがちょっと入っていたけど、深く突っ込まずに終了。Seibelなんかのパッケージを導入するときだって、結局そーゆー非生産的な(直接利益を生まない)部分に金がかかる。というかそういう運用面について情報システム部門のクライテリアが高すぎるってことか。

印象としては、それほど大きくない会社もしくは新事業を既存事業と切り離して始めたい時には文句なしにいいだろうな、と言う感じ。巨大システムでがちがちにがんじがらめになっている会社からみると、まだ突っ込みどころ満載で、採用するには大英断が必要かな、という感じ。

※1.その後日経コンピュータの4月17日号を読んでみたところ、実はスタートアップ企業だけでなく、旧来の大企業に食い込むことを志向しているらしいことがわかった。今日のセミナーではたまたまそういう雰囲気が感じられなかっただけらしい(そこ大事なところなんだけどなあ)。トランザクション管理を組み入れたり、基幹システムとSOAPでやりとりする機能とかDBアクセスのAPIを提供して自由につつかせたりとか本格的な連携がすでにできる状態になっているらしい。(日経コンピュータの記事によるとみずほの富裕層向け銀行でも採用が決まったらしく、それには掛け値なしに驚いた。採用するのに大英断が必要だったのかどうかは不明だけど時代は進んでいる。)

今日のデモで見せてもらった信じられないくらい柔軟な「カスタマイズ」機能と、基幹システムとの連携をまじめにやっている(DB接続のAPI提供)点、その2点こそが、ITバブル時にたくさん出てきては淘汰されていったASP企業との違いである、と日経コンピュータには書かれていた。そしてさらに、そのAPIを使ったツール群についても、あなたが欲しそうなものを予め用意しておきましたよ、というのが次のAppExchangeということらしい。