2006年6月27日の日記

について、著者の柴原さんからコメントをいただいた。
コメント

柴原さんどうもありがとうございます。

で、なんと本の内容をWebでも公開してさらに広めていったり、ブラッシュアップしたりしたいとのこと。多分、今までどのコンサルもどのSIerもここまでのディテールを公開したことなんてなかったと思う。(書籍含めて、いわんやWebなんて)

ここのページで今後展開されていくとのこと。要注目。

インタープレイ コンサルティング 株式会社 Blog

なんかわくわくしてくる感じ。二つの面で面白いと思う。

1つは、もちろん、「検討の進め方・ノウハウ」とか「アウトプット」と言った「自分の知や経験の結晶」がWebに公開されることで、どういう展開になるのか、ということ。例えば、この方法論がIT業界に広く浸透して、ユーザー企業が自力でこの方法論を運用できるようになったりすれば(かなり楽観論だけど)、少なくともこのノウハウ部分を売り物にしたビジネスは一気に価値を落とすだろうということ。たとえ、この方法論だけではうまく行かないとしても、今後そのうまく行かないところを補強するノウハウとかアイデアが出てきて、同じように公開されることで、ユーザー企業の計画能力が高まれば、計画立案するだけのコンサルなんて市場価値を失うんじゃないだろうかと思う。

ITサービス業界のコモディティ化というのが、どういう形で起こるのか、今ひとつ実感がわかなかったけど、こういう形で今まさに始まろうとしているのかもしれない。エキサイティング。少なくともこの分野のレシピは提供された。


それと、もう1つ。柴原さんはボランティアではないということ。事業改革や戦略立案のコンサル会社をやっていて、その人がまさに本業のノウハウを公開しているということ。

ってことは、このノウハウの部分がコモディティ化しても「少なくとも自分たちは困らない」と判断したのだろう。ノウハウをを一般公開して、たとえあまねくビジネスマンがこの方法論を身につけたとしても、それでも食っていけるだけの「別の」強力な差別化要素を持っているってことだと思う。そして、「むしろ基礎的な進め方、方法論については多くの人に知っておいて欲しい(特に自分のクライアントに予習しておいて欲しい)」と思っている。

自分達はさらに上位の差別化要素がちゃんとあるから、それ以外の部分は積極的に公開しよう。という発想って今までなかったんじゃないかと思う。この流れに触発されて同業他社にも同じような動きが広まればいいのになあ、と淡く期待。

で、「別の差別化要素」はなんだろう、と言うのも気になる。

一つは「わかる」と「できる」は違う、ってことかなと思う。