がんばれワタル
今更だけど
- 作者: 宮部みゆき
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が面白くてたまらない。電車の中で熱中して読んでしまう。
今3巻目でボロボロになった北の国でワタルが途方にくれているところ。
たった10歳のワタル少年には、抱えきれないほどの困難が襲い掛かる。物理的な脅威も心に覆いかぶさる脅威もある。大人だってこんな目にあったら耐えられないよ。
だけど、ワタルがピンチになるとギリギリのところで、必ず何らかのブレークスルーがあって、うまいこと切り抜けていく。時には誰かに助けられ、時には自分で遮二無二飛び込んでいく。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、と。
見ようによってはハリウッド映画の脚本のような痛快活劇なんだけど、そこにはちゃんと宮部みゆきワールドがある。
希望の精霊の言葉が良い。
あなたの後ろに続いているあなたの足跡で作られた道こそが、あなたの行く手を開く道しるべなのです。倦まずたゆまず顔を上げて歩き続けなさい。
まさしくその通り。でもわかっちゃいるけどできないんだよなあ。