持ち家の経済性

ホリエモンが持ち家vs賃貸の神学論争に自説を展開していた。

夢のマイホーム | 堀江貴文オフィシャルブログ「六本木で働いていた元社長のアメブロ」

これはものすごく個人の人生観とか家族構成とか地域とかの要素が強い分野で、ケースバイケースとしかいえないとは思うけど。

日本の住宅バブルやサブプライム問題を体験して、よく分かられたと思いますが、住宅の値段はバブル的にあがることはあっても、未来永劫あがり続けることはありません。投資の商品としては、売りたい時にすぐに売れない、流動性の低い、価格のボラタリティ(変動性)の非常に高い、リスクの高い商品です。

不動産を商品としてみるとその一面はある。ボラティリティが非常に高いかどうかは比較対象によると思う。

今日、先輩と株の話になってポートフォリオを見せてもらったんだけど、評価損が2000万円近くになっていてぶったまげた。(今日一日で200万円くらい戻したらしいけど)

その人は、今後も株をやめることはないだろうから、市場が正常化する過程で資産も修復するんだろうけど、これが自分の年金資産だったら結構えぐいな、と実感する。

僕は、もともと家なんて賃貸でいいじゃん、と思って暮らしてきたけど、家族が増えて広い家が必要になってみると、賃貸の選択肢が少なかったこととか、数年おきに住む場所を考えるのが面倒になったこととか、奥様が持ち家派だったこととかが影響して、購入に踏み切った。

今改めて考えてみても、やっぱり住む家にはあまりこだわりはなくて、家族が楽しく暮らせたら賃貸でも購入でもどちらでもいいかなと思っている。

昨年末にマンションを契約したから、いわゆる住宅バブルの絶頂で高値掴みしたことになる。実際最近のマンションの広告を見ると、自分がモデルルームを見学したような物件(昨年の春から売っている物件)もいくつか売れ残っていて、結構なバーゲンセールをしている。商品としてみた場合には、明らかに買い時を間違えたことにはなる。

実際、こんなに早く天井を迎えたのは想定外だったし、あの時強気一辺倒でこちらの話に聞く耳を持たなかったデベロッパーの営業担当者達を呼び出して、今の気持ちを問い質したい気分ではある。

けど、そのおかげで昨年末までに株の大半を手仕舞ったので、今年の暴落相場にはほぼ付き合わずに済んだ。住宅ローンも直近のほぼ底値といえるレートで契約できたし、そういう意味では、住宅バブルに伴うプレミアム(上乗せ価格)=株の損失回避+住宅ローンの低金利といったところで、今年の時点ではトントンの評価かなと思っている。というか購入時期の良し悪しの判断基準なんて本人のさじ加減一つでどうにでもなる。

不動産のボラティリティと言う面では、このマンションにあと何年住むのかよくわからないけど、例えば10年後にマンション相場が半値になることはないだろうと思っている(都心のタワーマンションではないし、超郊外でもないので)。変動していたとしてもせいぜい3割程度の上げ下げに収まるだろうと言う読みはあった。規模の大きなマンションなので、それなりに中古の売り買いも始まっていておおよその時価もわかるし。

自分が買った値段より時価が下がっていくのは正直残念だけど、その分そこで暮らす便益を享受しているわけなので、考え方の目安としては、マンションの時価がローンの残高を下回らなければOKと思っている。万一自分に何かあって、この家を手放す時に、売った金で諸費用含めてローンを完済して新しい家に引っ越して、いくばくかの金が残ればこの取り組みは成功だったなと思えるんじゃないかと思っている。

単年度の金銭的な損得勘定で割り切って考えた時に、賃貸と購入のどちらがどのくらいお得なのか、今でも正直良くわからない。けど、買ってみて思うのは、マンション内のコミュニティ作りとかそういう面で賃貸の時には気づかなかった視点とかもいろいろわかって面白いと言うのはある。