Microsoft Money サポート終了とその後

家計管理にMicrosoft Moneyを使い始めて10年以上経つ。毎日の現金の出入りから、銀行、証券会社、カード会社の口座管理まですべてこのソフトに入力していたので、我が家のお金の歴史はすべてこれに詰まっているともいえる。

2009年に開発・販売終了がアナウンスされた後も、今まで問題なく使っていたけど、この1月末にMSNのダウンロードサービスが終了するのに伴って、雲行きが怪しくなっている。

http://www.microsoft.com/japan/money/info/090612.mspx

Money Plus Edition のオンライン サービス機能である「為替・株価の更新」や各金融機関の取引明細を自動でダウンロードできる「明細自動ダウンロード機能」は、2011年1月31日まで利用可能です。

2011年1月31日以降でもユーザーが各金融機関の明細照会ページから個々に手動で明細ダウンロードをおこなっていただくことで、Money Plus Edition を継続して利用いただくことは可能です。

私はMSNのサービスはもともと使っておらず、マイクロソフトが言う「各金融機関の明細照会ページから個々に手動で明細ダウンロード」を実施していたんだけど、肝心の金融機関側がMoneyのダウンロードサービス提供を終了し始めている。

昨年UCがサービス終了した他、三井住友VISAも1月末で終了とのこと。これまでMoneyの取込の有無で金融機関を選んでいたりもしたので、選択基準が根底から崩れていく感がある。

銀行の明細取込ができないとこの手のソフトを使う意味はほとんどないので、何か対応を考えようと重い腰を上げてみた。

選択肢:
1.Excelベースの手管理に移行する
2.他の家計簿ソフトに移行する
 -マスターマネー
 -GNUCache
3.何とかしてMSMoneyに明細を取込む
-CSVファイルをダウンロードした上でMSMoney形式に変換して取り込み
 -Agurippa形式でダウンロードした上でMSMoney形式に変換して取り込み


1.は論外。こういう作業は面倒になると絶対に続かない。正しいデータを入力するだけで大変なのに、データを入力する元になるツールまで自分で気にしないといけない状況は避けたい。

2.については、選択肢になるソフトが少ない。日本で使えるメジャーな家計簿ソフトの候補は2,3個しかない模様。どちらもMSMoneyから移行するのもそれなりに手間がかかるらしいし、ソフトを変えれば、使い勝手に慣れるまでに時間がかかる。

よって、ソフトの乗り換えはできれば避けたい選択肢。それにしても日本でこの手のソフトが売れないのはなんでだろう・・・。


3.については、各金融機関とも、MSMoney向けのダウンロードは終了しても、CSV形式のダウンロードは継続している。CSVからMSMoney形式(OFX形式)に変換できれば今までどおりの使い方ができる。

さらに、最近流行のアグリゲーションサービスを組み合わせると快適かも、ということで調べてみると、Yahoo!(運営はSBI)の「MoneyLook」とか、gooの「gooワンビリング」とかいろいろあって驚いた。どちらもメジャーな銀行・証券・カード会社をカバーしていて、このサービスに各金融機関のIDを登録すると一括で残照、明細照会ができる。

gooワンビリングについては、これらの明細をCSVの他に、Agurippaという形式でダウンロードできる。

さらにさらに、Agurippa形式をMSMoneyで読み込める形に変換するフリーソフトが出ていて、これを使うと、明細一括ダウンロード(gooワンビリング)⇒ファイル変換(FeliCa2Money)⇒MSMoneyで読み込み、までの道筋がうっすらと見えてきた。

FeliCa2Money

Microsoft Money Plus の電子明細ダウンロード機能が2011/1月末に終了になるけどどうしたらいいですか?:felica2moneyFAQ

Microsoft Money Plus の電子明細ダウンロード機能が2011/1月末に終了になるけどどうしたらいいですか?

gooワンビリングを使って、Agurippa電子明細(マスターマネー用の明細)をダウンロードし、FeliCa2Money で取り込むのがおすすめです。

これが実現できると、今までと同じオペレーションを続けられる上に、今まで1社毎にログインして明細照会、ダウンロードしていたものを、一括できてさらに楽チンになる。

災い転じて福となるかどうか、ちょっと試してみようと思う。

ちなみに、MSMoneyについては、販売・サポート終了に伴って、マイクロソフトから無償版が2週間ほど前から提供されている。

販売終了した“MS Money”の機能制限無償版「Money Plus Sunset Deluxe」日本語版 - 窓の杜

これは、1年毎のアクティベーションができなくなることへの救済策としての位置づけらしいんだけど、新しいバージョンを使えるに越したことはないので、こちらもあわせて試してみようと思う。