ギブ&ギブン

佐々木かをりさんのギブ&ギブンの発想―自分が動く、世界が変わるの言葉を借りるまでもなく、ビジネスって与え、与え、さらに与えて与えられ。という感じなんだ、と実感した一日。

ギブ&ギブンの発想―自分が動く、世界が変わる

契約なんてもらう前から、お客様に価値と情報を与え、成功のイメージを共有して、社内の人々が協力するように情報を提供し、貢献すれば利益が得られるように説き伏せて・・・。関係するすべてのステークホルダーにまずは自分から与え、与えて、また与えて、最後にようやく相手から何かを与えられる。

その道は細くて険しくて、そして孤独。たまさか、その道を上り詰めたとしても、始めに思っていた道筋とも上ろうと思っていた場所とも違っていることが多い。すると無責任な人々は「こんなはずじゃなかった」と言って騒ぎ出す。それに最後に何かを与えられたとしても、それまでにたくさんのものを失っていたりする。時間と自由と心の安定や健康と家族と過ごすひと時。

ふと考えてしまう。そこまでして何が得られるのだろうか。考えてはいけない。きっと意味なんかないから。

それでも何とか進んできた。今週はちょっと楽な週末が迎えられそうだ。大人になって何かをわかる、ってのはこういうことなのだろうか。いや、まだわからない。

今日は久々に9時前に会社を出た。
サッカーを見逃したのは惜しい。でもつまんない試合だったようだ。


帰ってタイガーアンドドラゴンを久々に生で見ながら、ぶりの塩焼きを食べた。先々週実家に戻ったときに、今年89になるじいちゃんに「ぶりは背より腹の方がうまかっぞ(おいしいんだ)」と言われたことを思い出す。確かにそうだ。まあ、腹の方がうまいというより、腹の方に脂が乗っている、と言う方が正確かもしれない。最近まで魚の脂をうまいとは思わなかった。どちらかというと質実剛健の身がしまった背中の方が位が上だと思っていたくらいだ。東京に来て、トロだのエンガワだのいう大人の料理に出会って、それも最近になってようやく腹の脂の味がわかってきた気がする。

じいちゃんとは、実家に帰るたびに何度も魚を食った。が、今まで「腹がうまい」とは教えてくれなかった。それが、初めてそんなことを教えてくれた。僕も脂の味がわかる歳になったということなのだろうか。大人になって何かをわかるってのはそういうことなんだろうか。とふと思った。