カルロス・クライバー
クライバーのベートーヴェン7番のライブ版が出ていた。(amazonにはまだない)ウィーンフィルとのスタジオ版は学生の頃になけなしの金をはたいて買っていたので、「同じの2枚もいらんな」と思ったのだけど、視聴してぶったまげた。何かものすごい迫力。というか生命力。ベートーヴェンの作品にこんな生き生きとした息吹を感じるとは。今までちゃんと聞かなくてごめん。という感じ。
やっぱりこの人ライブに限る。僕が高校生の頃にクライバーが日本に来たという。その時も確かものすごい熱狂振りで大騒ぎだった。その後人前にはほとんど姿を現さず、僕らは数少ないレコーディング(グラモフォンから出ているブラームスの4番とか、ベートーヴェンの5番とか)でその伝説の数々を思い浮かべていたんだけど、何せどちらも録音用の演奏だったので、その実いまいち雰囲気を感じ切れずにいた。
しかし、この7番は違う。お客さんの息を飲む感じとか、音楽に引き込まれていくスピードが目の前に広がるような演奏。1楽章の冒頭のオーボエの旋律とかは、まるでアルト歌手のソロの歌いだしを聞くかのような艶やかさ。オーケストラを自由自在に操るとはこういうことをいうんだな、と体全体で感じ取れた気分。
昔から出ている、6番と4番も評価が高いらしい。
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