SEとコンサルは目指すものが違うのか

7年間SEをやってきて思うのは、SEのミッションというのは、何より「システムを安定的に稼動させる」ということかと思う。これは上流でも下流でもそう。テストや保守の段階で安定稼動が最終目標であることはわかりやすいけど、計画段階や要件定義の段階であっても、一番の根本の目的は「これから作るシステムはいかにすれば安定的に稼動してくれるか」という一点だという気がする。そのために、どうしても考え方がディフェンシブになってしまう。「早く」「安く」よりも「慎重に」「重厚に」・・・と。

それと比較すると、コンサルタントのミッションは何だろう。これまであってきた何人かの話を煮詰めると、「顧客を成長させる」という一点かと思う。「成長」というのは別に分別をつけさせるとか、知恵をつけさせるとかそういう意味ではなく、純粋に経済的に(売上や利益、利益率とかを)成長させるということ。システムへの期待は「成長に必要な機能を提供する装置」なので、期待する機能を「早く」「安く」作ってもらえればそれでハッピー。いくら安定稼動するものでも、新事業を投入する旬を逃すようであれば作る意味さえない、という立場。

と考えると、コンサルのミッションとSEのミッションというのは、相反するものだと思う。パターン1的な状態(相互牽制)というのが普通なんだと思う。そうするとパターン2の状態というのは、顧客のためじゃなくて、SIerのためにコンサルをやってる状態ってことか。