失われた15年。

http://www.asahi.com/business/today_shikyo/TKY200702220269.html

TOPIXはバブル崩壊直後の1991年11月に割り込んで以来の1800Pの大台を超えることとなりました。


株が順調に上昇基調。節分天井と思って様子見しているうちにすっかり出遅れてしまっている。で、今日一番のニュースは日経平均が18000円になったことではなく、TOPIX.

15年前の水準に戻した。という事件。

一つの歴史の転換点なのかもしれない、という気がする。

いつも冷淡気味なkabu.comの山田さんが珍しく感傷的なコメントをしていて印象深い。


以下、当時の業種別のTOPIX水準と今の値を比べて。

デフレの蟻地獄にのめり込んでいく国内を捨て、海外に勇躍成長点を求めていったトヨタなど自動車、キヤノンなど精密の面目躍如である。それから復活の不動産、不動産神話の崩壊やバブルの戦犯、或いは過剰借り入れの権化として叩かれたところからの鮮やかな復活は感動モノでもあって。

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2002年丸ビル〜2003年六本木ヒルズのオープンが辺りが株価的にも大底となった金字塔、先見の明というよりは不動産事業の不易の価値を見失わずに反転攻勢が見事。

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そして鉄鋼は今が旬の「鉄は国家なり」、高炉を半減して鋼板を磨き抜き、海外に活路の自動車と共に大出世。鉄が電機以上の利益率を誇るハイテク製品になるとは露思わなかった。「長期的には株価は正しい」産業の消長盛衰をキチンと映し出す。

長らく日本のマーケットに従事してきた人々にとっては、象徴的な一日だったのかもしれない。新参者にはわかりえない心境がそこにある。

なんとも失われた15年にようやくけりをつけた感じ。散財した2代目の借金の返済をようやく終えた3代目と言う感じがした一日だった。

これから大方の期待に沿って3末までに20000円の高みまでたどり着くのだろうか。それとも一転変調してしまうか。前者に1票を投じて明日を待つ。