産経ニュース

なるほど、その発想はなかった。

東急電鉄は4月5日からの新ダイヤで苦肉の策に出る。平日の午前8時台に渋谷駅に到着する上り急行列車全13本を「準急」に変える。混雑がとくに激しい二子玉川駅−渋谷駅間を各駅停車に“格下げ”する内容だ。

各駅停車になる区間の所要時間はこれまでの13分から15分に増えるが、「急行の通過待ち時間がなくなるので、従来の各駅停車より2分ほど早い」(金子課長)。

急行と各駅の2種類のスピードがあったばかりに

  • 急行に乗りたい人多くて列車間の混雑にばらつきがある
  • 急行に乗るとめちゃ混みでもう死にそう
  • 乗り降りに時間がかかるから恒常的に遅れが発生している

という状況に対して、すべて各駅停車にすることで

  • 列車間の混雑を平準化
  • 混雑もちょっとは緩和
  • 急行の待ち時間減るので所要時間は若干早まる

という解決策。
田園都市線の込み具合は東西線に匹敵するほどの惨状を呈しているので、これでどれほどの効果があるか気になるけど、「数を増やせ」「スピードを上げろ」という今までの順当な解決策が行き詰っている以上、こういう打ち手を試してみるのは面白いと思う。だめなら元に戻せばいいわけで。

ゴールドラットの「ザゴール」で紹介されたTOC(制約理論)に通じるものがあるかも。

やっぱりダイレクトに顧客サービスを提供する会社っていうのは知恵をめぐらせているな、と感心。

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

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