新銀行東京

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20070602mh07.htm

あちゃー。えらいことになってる。これくらいの規模の銀行で単年度損失500億というのはちょっとすごい。

決算資料を見てみた。

平成19年度3月期決算説明資料

貸し出し平残を見ると1年で4倍くらいに伸びて2000億ちょい。
それに対して、引き当て処理額が120億+不良債権処理が190億。あわせて310億が損失処理されてる。
新規貸付分の15%が回収不能になるなんて、カード会社の何倍もひどいことになってる。

まあ、でも銀行の存在意義としては、既存の銀行の融資が行き渡らないエリアをカバーするためにあるんだから、貸倒率に関してはそこそこ高い数字でも許されるのかなと思う。(今の数字は悪すぎるにしても)

それより根深そうなのが、粗利65億なのに、人件費+物件費に150億もかかってるってこと。特に物件費100億って多すぎる。本店以外はどれも出張所扱いで店舗に金はかかってなさそうなんだけど、どういうオペレーションでそんなにコストがかさむんだろう。システム関連の業務委託か?これじゃいくらがんばっても年中赤字から脱却できないと思うが。

目論見よりも資金量が増えなかったから固定費をこなせなかった、というだけならいいけど、少なくともこういう状況にあって、物件費を減らそうという意思が見えないというのは、根深い課題な気がする。

そもそも難しい銀行経営に加えて、半官半民で効率的な経営ができるのか、という二つの大きなチャレンジをしているわけだから、うまく回すには何年かかかるのかもしれない。が、その前に狙っていたニッチ市場がどんどん狭まってますよ!という話もあって、これからも大変そう。