日立のHDD

9末決算に絡んで売却か??の噂が流れたけども。結局もうちょっと様子見ることに決めたらしい日立のHDD事業。

確かにIBMから買収して5年が経ったけど、その間一度も黒字化することなくひたすら損失を垂れ流している模様。

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20357438,00.htm

ただ、日立といえばモーター。PCのモーターの要といえばHDD。ということで、僕は必ずこの会社のHDDを買っているし、これからもぜひ続けて欲しいとは思う。

MAで打つ手が次々に決まって格好いい感じの東芝と対比して、打つ手がことごとく季節外れな日立という構図がはっきりしてしまってはいるんだけど、日立にはやっぱり技術に対する思い入れというか愚直なところがあるように思えて憎めない。僕が仕事で何度か協業した数少ない経験からしても、やっぱり日立の技術者は愚直。(ちなみに営業は純和風のどぶいた風という印象だった。)

日立製作所とHGST社,HDDの容量を最大5倍に高めるCPP型GMR再生ヘッドを試作 | 日経 xTECH(クロステック)


なので、こうして次世代機のニュースが聞けると何ともうれしい。
市場ではドジでノロマだとか、時価総額でGEの10分の1とか、本体そのものの価値より上場子会社の持ち株の価値の方が高い、とか言いたい放題言われているが、時代が一周すれば再び光が当たる時がくるかもしれないからそのときまでがんばって欲しい。

が、素人目に見ても今後HDDが収益的に激増する余地は少ない。

http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20071006/etc_1tbhdd.html

最新の1TBのモデルでさえ、価格が滑り台を滑り落ちていく。後ろからは半導体メモリ陣営がどんどん追い上げて市場をさらっていく。

家の中の情報量は等比級数的に増えているわけなので、大容量ストレージの需要は今後も続くだろうけど、今後もしばらくはテクノロジーの進化が需要増を追い越し続けそうだし、そうである限りコモディティ製品としての価格競争の海から這い出ることは難しい。

それでも戦うつもりなら、SeaGateでもWDでもいいのでもう一社くらい買収して価格主導権握ってしまえばいいのに・・・。とか思うが、それをやらないのが日立であり、そこが憎めないところなんだと思う。

日立の人、わかったような口を利いてすいません。