ロードスター開発ストーリー
ロードスターに見る、プロジェクトマネジメント6つの秘密 - ITmedia エンタープライズ
マツダの神様、貴島孝雄さんの講演。これは珍しい。
中身がうまくまとまりすぎている感があるけど、この人の話であればしょうがない。
「実は、開発中からできるだけたくさん写真を撮るようにしていた。記録を紡いでいった」
とか
全員を集めてのミーティングはもちろん、現在走っているオープンツーシーターの車を全部用意して、全員で乗り比べるといったイベントも数多く実施した。
とか、なんかめちゃ楽しそう。僕も参加したい。
で、試乗させた後に、「どんな時に『人馬一体』という気持ちになったか」という点について、一人ずつに感想を書かせる。その感想を集めて、まだ見ぬ新型車のカタログとして印刷した、という。
開発途中で方向性がズレてきたら、このカタログを持って行って、『最初のころ、こういうこと言ってたよね』と話す。すると方向性が戻ってくる
すごい。PM師範並の腕前。僕達もよくプロジェクトのはじめにプロジェクト憲章をお客さんと一緒に作って、「軸がぶれそうな時に立ち戻れる憲法を作ろう」という取り組みをするんだけど、大抵は月並みな言葉に終始してしまって効力を発揮できなかったりする。
自分の言葉が載ったカタログを見せて、最初に決めた軸を思い出させる、そこまでやって、初めて人は動くということだと思った。ぜひ真似したい。
マツダ車にしてまれに見るロングセラーとなっているロードスターを進化させるというのは、社内、社外からのプレッシャーとの戦いでもあると思う。3代目のロードスターは見た瞬間にロードスターだ!とわかるキープコンセプトでありながら、見た瞬間に「あ、新しい!」と思わせる何かを併せ持っている。
車ではなく、志を買っていただいている。コンセプトを買っていただいていると思っている
なるほど、この車には侍のような志の高さが良く現れているんだと思う。
勉強になった。