じぶん銀行
三菱東京UFJとKDDIが設立したじぶん銀行が開業したらしい。
当初の開業予定より1年ちょっと遅れての参入。
サイトをチラッと見てみたけど、「じぶん銀行ってなに」ってところには、5つの項目が。
1. 通帳をケータイする
2. ケータイで貯金する
3. ケータイでお金を送る
4. うれしいおトク
5. 安心してお取引いただくために
5つの項目のうち、4.はauポイントの話、5.がセキュリティ機能の話しなので、主な訴求ポイントは1−3ということらしい。
1.は携帯画面で残高履歴や利用明細がグラフとかで見れる、と言う機能。
2.は預金の積み立て目標を設定してケイタイで管理する、と言う機能。
3.はケイタイからの振込み。相手先のケイタイ番号さえわかれば振り込めるというのもある。
パッと見て魅力的なのが、3.の「ケイタイ番号での振り込み」。これはうまくいけばお金のやり取りの垣根をぐっと低くする可能性があるキラーアプリだと思う。ケイタイならでは、銀行ならでは、のサービスになりうる。
が、この「ケイタイ番号振込」をauユーザーに限定しちゃってるってところが痛い。KDDIとしてはここが差別化ポイントと踏んでるんだろうけど、なんとももったいない。
上記を除くと、普段インターネットバンキングをメインに使っている身としては、特にほしい機能も目新しい機能も見当たらなかった。ケイタイで決済するだけなら、普通におさいふケイタイでいいわけだし、残照や振込みをケイタイからどうしても確認したい、と言うシチュエーションもない。
少なくとも自分は「口座を開いてみよう」とは思わなかった。
が、だからだめ、と言う話ではなくて、この銀行は、PCでインターネットとかあまりしません、と言うユーザーに狙いを定めた銀行なんだろうから、PC世代にピンと来ないのは織り込み済みなんだと思う。
むしろ万人受けを狙ったり、軸がぶれたりしていないというのは、金融機関らしくなくていいと思う。
銀行はどこも古臭くて代わり映えしない、と思っているケイタイ世代にうまく訴求して、「ひたすらにユーザーを増やす」というのがこの銀行の当初3年間のミッションになると思う。10代、20代の人たちは一般に銀行の収益に「貢献しない」客層だけど、ここでマインドシェアと言うかロイヤリティのようなものをつかんでおくと、10年後、20年後に効いてくると思う。口座振替とかカード引き落としとかで、銀行のスイッチングコストは案外高いから。
そういう意味でもキラーアプリとなりうる「ケイタイ番号での振り込み」を全キャリアに開放した方がいいと思う。KDDIは反対するだろうけど。
ちなみに、ここのサイトの「口座開設ナビ」がひどいことになっている。
フムフムと思って注意書きを見ると
- 「au以外の携帯電話利用者はクイック口座開設ではお申し込みできません」
ってドコモやソフトバンクの人はどうすればいいの?
さらに
とな。
開業当初ゆえの手違いだと思うけど・・・。そのまま読めば「au以外のユーザーは口座開設自体歓迎していません」と読めるなあ。