マイルストーン

今日の日経一面は感慨深かった。

トヨタ、海外で正社員削減 1000人超す公算:NIKKEI NET

ソニーの今期、営業赤字2600億円 コスト削減2500億円目指す:NIKKEI NET

米マイクロソフト、5000人を削減へ 初の大型リストラ:NIKKEI NET

トヨタソニーマイクロソフトと巨匠がそろい踏み。しかもみんな業績悪化とリストラのニュース。90年代の終わりから00年代の半ばまでの日米の成長の象徴とされた企業達が同様の状態に陥っている様が見事に一覧されていた。(ソニーはずっと苦しんでいる感もあるが・・・)

不謹慎だけどこれこそ新聞紙面の魅力のひとつ。今起きていることの概観を大づかみにするには、広い紙面での段組というレイアウトが強みを発揮する。

僕が就職活動をしていた10年前。90年代後半、この3社は輝いていた。

ソニーは出井社長が「デジタルドリームキッズ」という今思えば恥ずかしくなるような標語を熱く語っていた時代で、「ソニーがルールをぶっ壊すのだ」見たいな人をひきつける魅力に満ちていた。

トヨタは当時から「400万台クラブ」に唯一仲間入りできる日本企業で、その後の不況と再編の時代もトヨタWayと隙のない物量作戦を粛々と進めて、日本の代表企業から世界の成功事例となった。

マイクロソフトは当時コンピューター業界の若き盟主になりたてだったけど、コンシューマー向けから出発して企業向けのドル箱市場をガンガン攻めまくることで、とんでもない高収益企業になった。

そんな3社が揃って苦しんでいる。

今回の不況がそれなりに長く続くのは、気分としても日々の実感としてもわかってきたけど、不況から抜け出したときに、この3社は元のように元気を取り戻しているのだろうか。再び成長の象徴となる日が来るのだろうか。

家電業界も自動車業界もソフトウエア業界も業界構造や顧客の利用形態が大きく変わる可能性を秘めている。これはしばらく前から言われ続けていたこと。今ではこの3社ともが攻める側から守る側にシフトしてしまっているわけだけど、長期にわたる不況はどうやら守る側には悪材料にしかならないように思える。

今日日経一面に顔をそろえた3社はいわば先頭ランナーであって、この辺がバランスを崩しているってことはその後ろの集団はずっこけたり骨折したり棄権したりすると考えたほうがよさそう。
来週以降の決算で続々と下方修正とかリストラとかの話が出てきて、夏場にかけて破綻とか提携とか再建とかの話でにぎあうことになるのだろうか。

金を出せるお客様が減ってしまうと、個人的にも困るんだけど、まあ今年はもう自分の仕事もあきらめたほうがよさそうだな。来年以降の種まきと割り切って仕事しようかな。

いづれにせよこの辺がひとつのマイルストーンになりそうな予感。